AIにうまく仕事を任せられる人と、いつも空回りする人。その差は、「指示の文書を、層に分けているか」にある。
コツはシンプルだ。AIに渡す情報を、3つの層に分ける。 しかもこの3層は、あなたが会社で毎日使っている構造とそっくりだ。
1層目:CLAUDE.md = 企業理念・就業規則
プロジェクト全体で「常に守ってほしいこと」を書く。トーン、禁止事項、判断の前提。「丁寧語で書く」「個人情報は扱わない」「既存のデザインに従う」。会社の理念や就業規則が、すべての業務の土台になるのと同じだ。AIは毎回これを読む。だから、ここは短く、めったに変えない“核”だけにする。
2層目:SKILL.md = 業務マニュアル(SOP)
「特定の作業のやり方」をパッケージにする。「PRDをレビューする手順」「競合調査の手順」——繰り返す業務を、それぞれ独立した手順書にしておく。理念(CLAUDE.md)がすべての手順を抱える必要はない。必要な業務が発生したときに、該当のマニュアルだけが開かれる。一度作れば何度でも使い回せる、再利用可能な“委任パッケージ”だ。
3層目:SPEC.md = 企画書・発注書
「今回作るもの」の具体仕様。個別の機能ごとに作る、一過性の文書だ。ここで大事なのは、PdMが一人で完璧に書かないこと。AIに概要だけ渡し、「エッジケースや懸念を逆質問して」と頼む。やり取りで詰めたあと、AI自身にSPEC.mdを書かせる。
ひとつ、システム上の注意がある。CLAUDE.md や SKILL.md は、所定の場所に置けばAIが自動で読み込む。だが SPEC.md は、AIが勝手に読むファイルではない。これは人間が用意し、案件ごとに「今回の発注書」として意図的に手渡すものだ。
なぜ、わざわざ3層に分けるのか
AIにも、一度に扱える情報の限界がある。 全部を一気に渡すと、注意が散って肝心の指示を見失う——人間と同じだ。だから「常に効く理念」「必要なときに開くマニュアル」「今回の発注書」と分け、必要な分だけ順に開いていく。この設計を、いまは「コンテキストエンジニアリング」と呼ぶ。
そして、いい知らせがある。あなたはすでに、この3層で仕事をしている。 プロダクトビジョン(理念)、業務プロセス標準(マニュアル)、スプリントゴール(発注書)。ブランドガイドライン、PRテンプレート集、キャンペーン企画書。AIとの協働でも、同じ構造がそのまま効く。新しい言語を学ぶ必要はない。あなたの仕事の構造を、AIに向けるだけだ。
CLAUDE.md・SKILL.md・SPEC.md の現行の置き場所や書式の要点は、変化が速い。最新は各公式ドキュメント、または「Claude Code 早見表」で確認を。
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